お仕事コラム

「雇用形態」についてのお話①　～アルバイト・派遣・期間社員・契約社員の区別～

14.07.04

今日は、「雇用形態」のお話です。

求人雑誌や求人サイトを見ていると「アルバイト・パート募集」や「派遣スタッフ募集」「期間社員募集」「契約社員からのスタート」など、いろんな名称の雇用形態の募集があります。

みなさんは、これらの「雇用形態」の違いってご存知ですか？

日頃からたくさんの方と転職、就職活動のことについてお話させて頂いていますが、意外とよくご存知ない方が多いです。　これからのことはもちろん、現在お仕事中のかたでも、今の自分の雇用形態を判っていないor判ったつもりになっているなんてこともよくあったりします。

様々な「雇用形態」について正しく理解して、さらに気をつけるべきポイントをご紹介したいと思います。

・「雇用形態」は、「労働契約」に基づいて決まる

「労働契約」というとなんだか堅苦しいような言葉に聞こえますが、要は、貴方と会社が雇用関係を結ぶ（＝就職する）ときに互いが確認し合った条件のことです。

例えば、会社が貴方を採用する前に、貴方に対して、「○○が就業場所です」「○○の業務をお願いします」「○時から○時まで働いてください」など、いわゆる労働条件通知をします。

この労働契約の内容によって「雇用形態」が決まるのです。

・「雇用形態」は、複合型

詳しくは後述しますが、パートタイムで働いている方でも契約社員に区分される場合があります。

同じように、アルバイトなんだけど派遣社員なんてこともあります。

つまり、雇用形態はひとつひとつが独立しているわけではなく、それぞれの雇用形態の条件に合致すれば同時に複数の雇用形態に分類されることはよくあります。

・ポイントは２つ

では、どんな労働契約であれば、パートタイム、アルバイト、契約社員、期間社員、派遣社員という名称になるのでしょうか。　ポイントは２つです。

「（正社員と同じ）勤務日数、勤務時間があるか（＝フルタイム勤務かどうか）」

「労働契約に期間の定めがあるかどうか」

この２つに注目して判断してもらうとほとんどの雇用形態は説明できます。

・フルタイム勤務　かつ　労働契約に期間の定めがない

いわゆる「正社員」と言われる人が区分されるパターンです。

もちろん正社員ではない人でもここに分類される場合もあります。その場合は、その会社独自の名称の雇用形態になっていたりします。　「準社員」などがこれに当てはまる場合が多いです（あくまでその会社によりますが）。

正社員と準社員の違いについては、いろんなケースがありますが、労働時間以外の待遇面に違いが多いようです。

ちなみに労働契約に期間の定めがない雇用のことを「無期雇用」といいます。

・労働契約に期間の定めがある

労働契約に期間の定めがあるというのは、仕事をする期間が最初から決まっているということです。　期間の長さについては、1回の労働契約につき、原則として最長3年以内と定められています。

つまり、契約期間が1日でも3年でも、契約期間に定めがあるという点において同じということです。

では、契約期間が終わったらどうなるの？という疑問が出ると思います。答えは「契約更新する場合もあるし、終了になる場合もある」としか言えません。

期間に定めがあるということは、長期で安定して仕事ができることを確約するものではないということです。

ちなみに、労働契約に期間の定めがある雇用のことを「有期雇用」といいます。

そして、世に出ている「契約社員」の募集は、この「有期雇用」に該当することがほとんどです。　ですので、「契約社員」というのは、正しくは、「有期契約社員」だということになります。

皆さん、今のご自分の労働条件を見返してみてください。貴方は無期雇用ですか？それとも有期雇用ですか？

本来であれば労働条件通知は書面で提示されなければなりません（労働基準法第15条）。しかしながら、（特にパートタイムやアルバイトのケースで多く見られますが）労働条件が口頭での通知で済まされているケースもあるようです。

無期雇用だと思って仕事をしていたのに、急に「契約期間の終了」と言われて職を失ってしまった…といったトラブルに巻き込まれないためにも、今一度「無期雇用」なのか「有期雇用」なのかを確認してみてください。

もちろん株式会社ワールドでは、すべての方に「労働条件通知書」を書面にて提示しております。労働契約に関する事項も説明させていただきますので安心してください。

とても長文になってしまったので、この「雇用形態」についてのお話は一旦ここまで。

続きは次回以降となります。

次回も宜しくお願いします。

人財開発課／飛田野