お仕事コラム

「雇用形態」についてのお話② ~アルバイトや派遣にも有給休暇や社会保険はある?~

14.07.10

「雇用形態」についての続きのお話です。

 

前回は、「雇用形態」を正しく認識するためのポイントが2つあることをお伝えしました。

 

・「(正社員と同じ)勤務日数、勤務時間があるか(=フルタイム勤務かどうか)」

・「労働契約に期間の定めがあるかどうか」

 

特に「労働契約に期間の定めがあるかどうか」によって、「無期雇用」と「有期雇用」とに分類され、広く求人募集されている「契約社員」は「有期契約社員」であることが多いということもお話させていただきました。

 

 

今回は、一般的によく聞く雇用形態について説明していきたいと思います。

 

・パートタイム、アルバイト

 

よくパートタイムとアルバイトの違いを聞かれることがあります。 法律上の話で言えば、両者に違いはありません。

これらの定義は、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。(パートタイム労働法第2条)

「通常の労働者」というのは、いわゆる「社員さん」のことで、この人達と比較して、労働日数、労働時間が少なければパートタイムやアルバイトに分類されるということです。

 

もちろん先にも述べたように労働契約に期間の定めがあれば「有期契約社員」でもありますので、一口に「パートタイム、アルバイト」といっても、「有期雇用のパートタイム、アルバイト」と「無期雇用のパートタイム、アルバイト」の2通りがあるということです。

 

現在パートタイムやアルバイトでお仕事されている方は、ご自身がどちらに当てはまるかすぐ答えられますか?

 

無期雇用の場合は、前回もお話した通り、契約期間の終了のリスクはゼロではありません。

有期雇用の場合は、契約期間そのものがありませんので、突然の契約終了のリスクは低いと言えます。 しかしながら、雇用形態を正しく理解していない会社の場合、「解雇」という雇用契約の終了の手段を安易に用いるケースもありますので、労使問題に発展するようなトラブルが起きる可能性もあります。

 

 

雇用形態から話が逸れますが、パートタイム、アルバイトでご就業中の方からのご質問でよくあるのが、「有給休暇はあるのか?」「社会保険にはいれる(はいらなくてはならない)のか?」という質問です。

 

せっかくなので簡単にお答えします。

 

○パートタイム、アルバイトに有給休暇はあるの?

A.あります。 ただし、週の所定労働日数(労働条件で提示された出勤すべき日数)に応じて付与日数が決められていることと、対象期間の出勤率が8割以上ないと付与されないことに注意が必要です。

よく、「オーナーさんや社員さんに、有給休暇はないと言われた」とおっしゃられる方がいらっしゃいます。 大変申し上げにくいのですが、そのうちのほとんどがウソです。(もちろんオーナーさんや社員さんが法律を判っていないというケースはあると思いますが)

 

○社会保険に入れるの?入らなくてはならないの?

A.労働時間が多いと入る必要があります。

具体的にいうと、「週の所定労働時間が正社員と比較して概ね4分の3以上」かつ「1ヶ月の労働日数が正社員と比較して概ね4分の3以上」ある場合で、2ヶ月以上の雇用見込みがある場合は、加入しなければなりません。 逆に言えば上の二つのどちらかでも満たしていなければ、加入できません。

条件はさておき、皆さんとお話をしていて感じるのは、社会保険への加入は「任意」だという勘違いです。 社会保険の加入は、「任意」ではなく「強制」です。 個人の都合や会社の都合で加入したりしなかったりというのは、認められていません。

 

制度を正しく理解して違反のないよう心がけましょう。

 

 

またまた、話が長くなってしまったので、今回は一旦ここまで。

続きは次回以降にします。

 

次回も宜しくお願いします。

人財開発課/飛田野

友だち追加

一覧ページへ戻る

ワールドなら
あなたのお仕事探しを
全力サポートします!